不動産売却ならどこがいい?選ぶ会社は売る目的で決めるべし

これから不動産を売却される方は、不動産会社はどこがいいか検討している人も多いと思います。

また、大手と地元の不動産会社のどちらを選ぶべきか迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産会社選びは売却の成否を決めますので、とても重要です。

そこでこの記事では、不動産売却時の不動産会社を比較する方法や、大手と地元の不動産会社の違い、目的に応じた不動産会社の選び方を紹介します。
自分に合った不動産会社の選び方が分かるようになりますので、ぜひ最後までお読みいただき、不動産売却を成功させてくださいね。

1.不動産会社は目的や物件に応じて選ぶのが基本

不動産の売却では、高く査定してくれる不動産会社を選べばいいというものではありません。
不動産会社は目的や物件に応じて選ぶのが正しい選び方です。
最初に、査定を依頼する前に知っておきたい不動産会社の選び方について解説します。

1-1.買い替えを行う場合

目的別と言いましたが、例えば、住居の買い替えを行う場合には、買い替えのサポートを行ってくれる不動産会社を選ぶことが必要です。

買い替えには、売却を先に行う「売り先行」と、購入を先に行う「買い先行」の2種類の進め方があります。
特に売り先行を選択する方は、「つなぎ融資」というサービスを提供している不動産会社を選ぶことがポイントです。

つなぎ融資とは、買い替えにおいて購入物件の支払いが売却物件の入金よりも先に来た場合、一時的な資金不足を解消するために利用できるローンです。
売り先行で買い替えを行う際には、売却が遅れたり、購入が早まったりすることがあります。想定外に売却と購入の順番が入れ替わってしまったときに、一時的に融資を受けることができるのが、つなぎ融資です。

つなぎ融資は、万が一売却が上手くいかなかった場合、不動産会社が買い取る仕組みになっており、その買取価格を担保として銀行が融資を行っています。買取価格は、通常の売却価格の80%となります。

「不動産会社の買取価格」と「つなぎ融資」はセットであり、つなぎ融資は不動産会社を通じて銀行からお金を借りることになります。
そのため、つなぎ融資を行っていない不動産会社に売却を依頼した場合、後から急につなぎ融資が必要になったとしてもつなぎ融資を受けることはできません。

つなぎ融資はタイミングがずれたときの保険みたいなものなので、あらかじめ、つなぎ融資のサービスを提供している不動産会社であるかどうかを確認した上で選ぶ必要があります。

つなぎ融資は、大手の不動産会社だけでなく、地元の不動産会社も中堅以上であればサービス提供をしている会社は多いです。
売り先行を予定している方は、必ずつなぎ融資サービスの有無を確認してから不動産会社を選ぶようにしましょう。

1-2.無料サービスを利用したい場合

近年、不動産各社は差別化として、仲介を依頼すると無料サービスを提供してくれるところが増えてきました。

無料サービスを利用したい場合には、そのサービス内容を見て不動産会社を選ぶことが必要です。
無料サービスには、例えば以下のようなサービスがあります。

無料サービス 内容
ハウスクリーニング プロの清掃会社による掃除
ホームステージング モデルルームのような家の演出
荷物の一時預かり 売却中の荷物を一時的に預かる
設備補修保証 売却後に設備不具合が発見されたときの補修と保証
内装修繕 床のキズなどの修繕
インスペクション 専門家による建物の目視調査
瑕疵(かし)担保保険の付保 売却後に躯体等の欠陥が発見されたときの修繕の保険

 

これらのサービスは、いずれも不動産を売却しやすくしてくれるサービスです。
無料サービスの内容は不動産会社によって異なりますが、多くの不動産会社は複数あるサービスメニューのうち1つだけを選べるようになっています。
例えば、マンションを売却する方で床のキズが気になっている方は、内装修繕サービスがある不動産会社を選ぶと床を修繕した状態で売却することができます。

無料サービスを利用する場合、不動産会社と結ぶ媒介契約は、「専属専任媒介契約」または「専任媒介契約」が前提となります。
媒介契約とは、不動産会社に依頼する仲介の契約のことです。

媒介契約には、専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約の3種類があります。

専属専任媒介契約: 他の不動産会社に重ねて依頼ができない。自己発見取引※も不可

専任媒介契約: 他の不動産会社に重ねて依頼ができない。自己発見取引は可能

一般媒介契約: 他の不動産会社に重ねて依頼できる。自己発見取引も可能

※自己発見取引とは自分で買主を見つけてくることです。

専属専任媒介契約または専任媒介契約は、1社だけと専属的に契約するということで、不動産会社が提供する無料サービスを受けることができます。
不動産会社が提供している無料サービスを良く確認し、売却物件に一番必要なサービスを提供している会社を選ぶようにしましょう。

1-3.低廉な物件を売る場合

売却価格が低い(低廉な)物件を売る場合には、地元の不動産会社に依頼することをおススメします。

低廉な物件の価格はエリアによって異なりますが、首都圏では1,000万円を下回るような物件は地元の不動産会社に依頼した方が売却は早いです。
低欄な価格の物件を扱っている不動産会社を見ると、地元の不動産会社がズラリと並んでいることが良くあります。
大手の不動産会社は営業担当者のノルマが厳しいため、価格の低い物件をあまり熱心に扱ってくれない傾向があります。もちろん、依頼して断られることはありませんが、後回しのような感じで扱われてしまうことも多いです。

一方で、地元の不動産会社は、どんな価格の物件でも一生懸命扱ってくれることが多いので、頑張って売却活動をしてくれます。物件の金額も一つの判断基準と考えて不動産会社を選ぶのが良いでしょう。

2.不動産は複数の会社を比較して選ぶこと

売却を依頼する不動産会社は、複数の会社を比較して選ぶことが重要です。
不動産会社は、会社によって提供しているサービスも異なりますし、大手や地元の不動産会社ではそれぞれ「強み」も異なります。
複数の不動産会社に相談すると、「こんなサービスをしてくれる不動産会社もあったのか」という発見もありますので自分にピッタリの不動産会社を見つけることができます。

不動産会社を比較するなら、不動産売却HOME4U(ホームフォーユー)の一括査定サービスがおススメです。

不動産売却HOME4U」の一括査定サービスでは、最大6社の不動産会社に無料で査定の依頼をすることができます。
査定には「机上査定」とより正確な「訪問査定」がありますが、訪問査定を選択すれば不動産会社の担当者に売却の相談をすることも可能です。
例えば、古い建物を取り壊すべきかどうか迷っているケースでは、実際に物件を見てもらった上でアドバイスをもらうことができます。

不動産売却HOME4U」の利点として、大手と地元の不動産会社の両方にバランス良く査定依頼することができることがあげられます。

大手と地元の不動産会社にはそれぞれ強みと弱みがありますので、査定依頼を「大手だけ」「地元だけ」と絞るのは適切ではありません。地元の不動産会社には大手にないユニークなサービスを行っている会社もありますので、その内容を知るだけでも十分に価値があります。

一括査定を通して出会う不動産会社には、直接、売却の希望や悩みを打ち明け、一番適切に解決してくれそうな不動産会社を選ぶようにしましょう。

3.大手と地元では何が違うの?

1章2章で既に大手と地元の不動産会社について触れましたが、この章では大手と地元の不動産会社の特徴について詳しく解説します。

3-1.大手不動産会社の特徴

大手不動産会社の特徴は、主に以下の2つです。

メリット: 無料サービスが充実している

デメリット: 囲い込みも多い

3-1-1.無料サービスが充実している

大手不動産会社はハウスクリーニングや設備補修保証、インスペクション(建物状況調査)等の無料サービスが充実しているのが特徴です。

特に2018年4月に宅地建物取引業法が改正され、インスペクション制度がスタートしたことから、無料でインスペクションを行ってくれる不動産会社が増えています。

インスペクションは、自分で依頼すると5万円程度かかりますので、インスペクションを希望している方は、最初からインスペクションを無料で行ってくれる不動産会社を選ぶのも一考です。
無料サービスに興味のある方は、不動産会社にどんなサービスがあるか必ず確認してみましょう。

3-1-2.囲い込みも多い

囲い込みとは、売却を依頼された不動産会社が、他の不動産会社に買主を紹介されても断わってしまう行為のことです。

不動産売却の仲介では、売主が依頼した不動産会社とは別の不動産会社が買主を見つけてきても問題ありません。
しかしながら、売主側と買主側で不動産会社が分かれてしまうと、それぞれの不動産会社は売主または買主の一方からしか仲介手数料を取れなくなります。

それに対して、売主が依頼した不動産会社が買主も見つけてきたら、売主からも買主からも仲介手数料を取ることができます。
このような仲介を両手仲介と呼びます。

大手の不動産会社の営業担当者はノルマが厳しいため、両手仲介狙いのことが多いです。
囲い込みを行えば不動産会社は両手仲介を狙いやすくなりますが、売主は売却が長引いたり、条件の悪い買主と売買契約させられたり等の不利益を被ることもあります。

不動産会社の両手仲介へのこだわりが強いと、知らない間に囲い込みが行われている可能性があることは知っておいた方が良いでしょう。

3-2.地元不動産会社の特徴

地元不動産会社の特徴は、主に以下の2つです。

メリット: 小額物件も頑張ってくれる

デメリット: 実力の差が大きい

3-2-1.小額物件も頑張ってくれる

地元の不動産会社は小額物件も頑張って売却してくれるという特徴があります。
もともと地域の不動産相場を良く知っているので、郊外で価格の低い物件を依頼しても、まず嫌がられることはありません。

一方で、大手の不動産会社は営業店が都市部にしかなく、普段から金額の大きい物件を中心に扱っています。
遠方で価格の低い物件は、得られる仲介手数料も少ないため、優先度が低くなってしまうのです。

地元の不動産会社は、地域での売却実績が豊富です。
また、土地の境界を確定させることを熱心に協力してくれたり、家の片づけを手伝ってくれたり、様々な融通も利かせてくれます。
人情味あふれる会社も多いので、小額物件以外でも査定依頼する価値は十分にあります。

3-2-2.実力の差が大きい

地元の不動産会社は、会社により実力の差が大きいという側面はあります。
頑張っている不動産会社は、大手よりも能力が高い会社もありますが、旧態依然とした不動産会社があるのも事実です。
その点、「不動産売却HOME4U」の一括査定を活用すれば、不動産会社を比べることができるので安心です。
地元の不動産会社は当たり外れもあるため、必ず比較するようにしてください。

4.不動産会社を1社に縛らない方法もある

不動産売却は、一般媒介契約では複数の不動産会社に依頼することができますので、目的によっては不動産会社を1社に縛らないという方法もあります。

不動産会社へ支払う仲介手数料は成功報酬ですので、売主が負担する仲介手数料は複数社に依頼したときも、1社に依頼したときも同じです。
よって、目的次第では、一般媒介契約を上手く使うことも効果があります。

4-1.急いで売却したい場合

急いで売却したい場合一般媒介契約がおススメです。
一般媒介契約で依頼された不動産会社は、仲介手数料を得るには早い者勝ちとなるため、少しでも早く売却を決めようと働きかけます。

各社が良い条件の買主をなんとか見つけてこようと頑張りますので、早く良い条件で売れることが多いです。
立地が良く、築年数の浅いような物件では、特に一般媒介契約の効果は高まります。

4-2.相続や離婚で売却する場合

相続や離婚で売却する場合も、一般媒介契約がおススメです。
相続や離婚では比較的早く売りたい方が多いのと、売主が共有であることが多いため一般媒介契約が向いています。

共有物件の場合、不動産売却には共有者全員の同意が必要です。
一般媒介契約では複数の不動産会社が売却活動を行いますので、売却結果に共有者全員の納得感が得やすいという特徴があります。

「他の会社ならもっと高く売れたのではないか?」等の疑問も挟める余地がなくなるため、スムーズな意思決定をしやすくなります。
また、売却までのスピードも速く、遺産分割や財産分与といった次のステップにも進みやすいです。

4-3.売却が難しい物件を売る場合

条件がいい物件は一般媒介契約がおすすめだと言いましたが、売却が難しい物件でも一般媒介契約を活用すると良い場合もあります。
特に、専属専任媒介契約または専任媒介契約を選んで1社に売却を依頼して3ヶ月以上経っても売れなかったような物件は、一般媒介契約に切り替えると、複数の不動産会社に売却依頼することで買主が見つかる確率が広がります。難しい物件でも売却できる可能性が高まりますので、方法を変えてみることも一考です。

まとめ

いかがでしたか。
不動産売却するならどの不動産会社がいいかについて解説してきました。

不動産会社は、買い替えや無料サービスを利用したい場合等、目的に応じて選ぶのが基本です。

大手と地元の不動産会社には、それぞれ強みがありますので、「不動産売却HOME4U」を利用して大手にも地元にも査定依頼をすると良い不動産会社を探せます。

また媒介契約の際に、不動産会社を1社に限定しないという選択もあります。
専属専任媒介契約または専任媒介契約や一般媒介契約を上手く使い分けて、不動産売却を成功させましょう。

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