老後はマンションを選ぶ人が多い!?マンション・戸建てを徹底比較

マンション

「老後は、マンションで暮らしたい」とお考えの方も多いでしょう。なかには、「老後のマンション暮らしは実際のところどうなのか、メリット・デメリットを調べている」「老後の住まいをマンションor戸建てで迷っている」という方もいると思います。

「(高齢者がいる世帯のうち)高齢者のみの世帯の割合が、マンションにおいて5割を超えている」という調査報告書が国土交通省より発表されています。そして事実、老後のマンション暮らしに多くの利点があることは間違いありません。
この記事では、このあたりの内容について、さらに掘り下げて解説してまいります。

また、あわせて、「老後のマンション暮らしと戸建て暮らしの徹底比較」や「マンションに住み替えるにあたり、押さえておくべきポイント」などもお伝えいたします。

老後、マンションへの住み替えをご検討の方は、ぜひ参考にしてください。

1. マンションは「高齢者のみの世帯」に人気がある

契約【高齢者がいる世帯の内訳】(下表)をみると、「高齢者のみの世帯」の割合は、分譲マンションと中古マンションで5割を超えています。つまり、分譲マンションや中古マンションなどのマンションは、「自分たちだけで暮らす高齢者」に選ばれやすいことが伺えます。

一方で、「他世代を含む世帯(高齢者+他世代)」の割合は、分譲戸建住宅や注文住宅、中古戸建住宅などの戸建てにおいて高くなっており、戸建ては「子どもなどと同居する高齢者」にばれる傾向にあることが見て取れます。

■高齢者がいる世帯の内訳

出典:国土交通省「平成29年度住宅市場動向調査報告書」(P33)

※なお、近年は、バリアフリー設備が充実しているほか、食事の提供・緊急時対応などのサービスがついた「中高年(シニア)向け分譲マンション」が人気を集めています。

2. 多くの人が老後の住まいとして「マンション」を選ぶ3つの理由

マンションこの章では、多くの人が、老後、マンションに住み替える理由を3つご紹介いたします。「老後、マンションに住み替えるかどうか」で迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

2-1. 理由① 利便性の良い場所で暮らせる

都心部や交通アクセスが良好な場所で暮らせる、というのも老後の住まいとしてマンションを選択する理由の一つでしょう。特に、現在、郊外・商業施設から遠い場所・公共交通機関を利用しにくい場所などに住んでいる場合に、老後は利便性の良い場所で暮らすためにマンションへの住み替えを検討するケースは少なくありません。

マンションを選ぶ際には、駅やバス停までの距離はもちろん、スーパーや病院などの必要な施設が近くにあるかも確認しましょう。さらに、本屋やジム、公園など、暮らしを充実させる施設もチェックしておきたいところ。余暇を楽しめる施設が生活圏にあると、老後の暮らしがグッと豊かになるはずです。

2-2. 理由② 段差等が少なく安全|ワンフロアで生活できる

マンションは基本的にワンフロアで、段差等がほとんどないバリアフリーに近いつくりとなっています。そのため、現在、戸建てにお住まいで、「掃除のために階段の上り下りをしなければならない」「洗濯物を干すために、庭におりる必要がある」など、階段や段差のある生活に不安を覚えている場合は、マンションへ住み替えることで、より安全に暮らせるようになるはずです。

老後の暮らしを考えると、たとえば、手すりがついている、水回りが高齢者につかいやすい設計になっている、動線が工夫されているなど、よりバリアフリーに配慮したマンションを選ぶと安心です。

2-3. 理由③ セキュリティの安心感が高い

高齢者を狙う犯罪などから身を守るためにも、老後の住まいにおいて、セキュリティ(防犯)は重視したいポイントの一つ。そもそもマンションの場合、出入り口が限られているため、戸建てに比べるとセキュリティ面での安心感があります。
オートロックや防犯カメラなど+αのセキュリティ設備のあるマンション、警備会社の入っているマンションを選べば、さらに安心です。

3. 老後の住まい|マンションと戸建てを徹底比較!

マンション老後の住まいを「マンションか、戸建てかで迷っている」という方も少なくないでしょう。下記、ご紹介する「老後のマンション暮らしと戸建て暮らしのメリット&デメリット」を参考に、どちらの暮らしが良いか検討してみてください。

老後のマンション暮らし|メリット&デメリット

メリット
・利便性の良い場所で暮らせる
・段差等が少なく安全|ワンフロアで生活できる
・セキュリティの安心感が高い

デメリット
・生活音やTVなどの「音」に気をつかう
・リフォームには一定の制限がある
・犬や猫などのペットが飼えない場合もある

老後の戸建て暮らし|メリット&デメリット

メリット
・自分たちの好きなように建築orリフォームできる
・近隣と一定の距離があるため、(マンションに比べて)プライベート性が高い
・犬や猫などのペットを自由に飼える

デメリット
・利便性の良い場所に住むのは難しい場合が多い
・セキュリティ(防犯面)での心配がある
・部屋数が多い・庭が広い場合は、掃除が大変
・高齢者に安全なつくりになっていない(階段や段差などがある)場合も多い
・住まいの維持、管理はすべて自分たちでやらなければならない

老後、マンション暮らしがよいか、戸建て暮らしがよいかは、何を大切にしたいかによっても異なります。たとえば、「利便性の良いマンションで快適に暮らしたい」という方もいれば、「不便でも、静かな田舎の戸建てで暮らしたい」という方もいらっしゃるでしょう。

また、1章でご紹介した通り、マンションは「自分たちだけで暮らす高齢者」に、戸建ては「子どもなどと同居する高齢者」により選ばれている、というデータもあり、誰と住むかによっても、マンションor戸建ての選択が変わってくるはずです。たとえば、高齢者だけで住む場合は、利便性や安全性などが高いマンションが安心でしょう。一方で、子どもなどと同居する場合は、多少不便でも、自分たちの好きに建築orリフォームできる広い住まいの方が良い、ということもあると思います。

そこで、老後の暮らしをマンションor戸建てで迷われている方は、まずは、自分たちが老後、どんな暮らしがしたいかを明らかにしたうえで、上記のメリット・デメリット参考に検討するのがオススメです。

4. マンションに住み替えるにあたり押さえておくべき3つのこと

女性老後、マンションへ住み替えるにあたり、押さえておくべきことを3つご紹介いたします。

4-1. 無理のない資金計画を立てることが重要

マンションへ住み替えて快適な老後を過ごすためには、大前提として、無理のない資金計画を立てることが重要です現在、経済的にゆとりがあるからと、何の算段もせずに高額なマンションに住み替えた結果、老後の暮らしが困窮してしまっては元も子もありません。

そこで、まずは、「マンションへの住み替えにいくらかかるのか」「マンションに住み替えた後、将来的に、暮らしにいくらかかるのか」など、支出をざっくりとでも試算してみましょう。また、あわせて、現在の預貯金などの資産、受給予定の年金額、その他、収入についても把握しておくと、支出と収入の両面で検討できるため、より現実的な資金計画が立てられるはずです。

4-2. 現在の住まいを空き家のまま放置するのはオススメしない

現在の住まいが所有物件の場合、売却するか、賃貸として貸し出すか、もしくは子どもに贈与するかなども考える必要があります。

もちろん、「まずはマンションへの住み替えに専念して、マンションでの生活が落ち着いてからゆっくり考える」ということでも全く問題ありません。ただし、放置したまま数年過ぎるようなことにならないよう、注意が必要です。あまりに長い間、空き家の状態が続くと住まいは老朽化が進みやく、場合によっては誰も住んでいないことをいいことに、ゴミを不法投棄されるなどの被害にあってしまうこともあります。また、所有している限りは、固定資産税も支払い続けなければなりません。

[補足]現在の住まい|売却と賃貸のメリット&デメリット
住まいを売却するメリットは、一定のまとまったお金が手に入ることです。このお金を頭金として新たにマンションへ住み替えるというのも、一つの手でしょう。また、売却をすれば、固定資産税はかからなくなります。デメリットは、思い出のつまった家を手放すことになること、そして、希望額では売却できるとは限らず、売却にはリスクもあるということです。

一方で、賃貸として貸し出すメリットは、一定の家賃収入が得られること、そして、子どもや孫などに不動産を遺せることです。デメリットは、維持・管理に一定の費用がかかること、入居者を見つけるのが難しい場合もあること、そして、所有している限り固定資産税がかかり続けることです。

不動産売却の流れについて知りたい方におすすめ

不動産売却に必要な知識について知りたい方におすすめ

4-3. マンションを購入するか、賃貸するかは、よくよく検討すべし

分譲マンションを購入するのか、賃貸マンションを借りるのかで、資金計画はもちろん、選べるマンションも大きく変わります。どちらを選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットを踏まえたうえで、よくよく検討しましょう。

[老後、分譲マンションを購入するメリット&デメリット]

メリット

デメリット

・賃貸マンションに比べれば自由にリフォームできる
・資産として、子どもや孫に遺せる

・まとまった初期費用が必要
・相続のことまで考えておく必要がある
・固定資産税がかかる

[老後、賃貸マンションを借りるメリット&デメリット]

メリット

デメリット

・引っ越しやすい
・固定資産税がかからない

・年齢がネックとなって、入居や更新ができない場合がある
・住み続ける限り、毎月、賃貸料がかかる 

まとめ

老後のマンションへの住み替えについて解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

老後のマンション暮らしに多くの利点があることは間違いありません。ただし、理想とする老後の暮らしによっては、戸建ての方が良いという方がいるのも、また事実です。自身はマンションor戸建てどちらが理想とする暮らしを実現できるのか、メリット・デメリットも踏まえて、しっかり比較・検討するのがオススメです。

ぜひこの記事を参考に、「老後、マンションへ住み替えるかどうか」賢く選択してください。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

あなたの不動産、いくらで売れる?
無料で査定価格をお取り寄せ

「これから不動産を売ろうと思っているけど、何から始めれば良いかが分からない」と、お悩みでしたら、複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できる「HOME4U(ホームフォーユー)」をご利用ください。

【HOME4Uの3つの特徴】
全国約1,800社の優良企業が勢揃い。比較できるから”最高価格”が見つかる
・入力は1分。複数の優良企業の査定額が分かるから相場がカンタンに把握できる
NTTデータグループが20年間運営!日本最大級の不動産一括査定サイトだから安心安全

しかも、大手不動産会社も、地域に密着した中小企業とも、提携している一括査定サイトは「HOME4U」だけ。
できるだけ高く早く不動産の売却を成功させるなら、まずは複数の不動産会社に査定を依頼し、比べることから始めましょう!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう