いつ売るのがお得?!不動産のプロが教える、売却時期の見極め方

不動産売却 時期

「もしや、不動産を売却するのにベストな時期があるのでは!?」と思い、情報を探っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ズバリ、不動産を売却するのにベストな時期はあります。

ただし、「この時期がベスト!」といった全員に共通するピンポイントのタイミングがあるわけではありません。ベストな時期は人それぞれ。なぜならば、お持ちの不動産の状況によって、また、「◎◎までに売却したい」といった要望によってベストな売却時期は異なってくるためです。

そこで、この記事では、「自身の不動産はいつ売却するのが良いのか」を見極める方法をご紹介いたします。不動産の売却を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

1.不動産を賢く売却するには、時期を見極めるべし

不動産は売却時期によって、「売却額」「買い手の見つかりやすさ」「税金の特例を受けられるかどうか」などが大きく変わってきます。そのため、賢く売却するためには、ベストな時期を見極めることが重要となります。

先述の通り、不動産を売却するベストな時期は人それぞれ。そのため、不動産を売却する時期を探る際には、「自身の場合、いつ売却するのが良いのか」という観点で考える必要があります。

2.不動産の売却時期を考えるにあたり知っておくべき3つのこと

売却時期のチェックここでは、「自身の場合、いつ売却するのがベストなのか」を見極める具体的な方法を3つご紹介してまいります。

2-1.買い手が見つかりやすいのは、23

季節でいうと、23月は、他の月と比べると“買い手が見つかりやすい”と言われています。比較的、高く売れやすいのもこの時期。なぜならば、転勤や「子どもの進級のくぎりが良い時に」といった理由で、年度初めの4月に向けて不動産を探す人が増えるためです。

ちなみに、23月に売却をするとなると、どんなに遅くとも年末1112月あたりから売却に向けて動き出す必要があるでしょう(※不動産の売却に要する期間について詳しくは、3章を参照ください)。

ただし、23月に買い手が見つかりやすく、高く売れやすいというのは一つの傾向であって、絶対的なものではありません。不動産を探している人は一年中いますし、自身の売却する不動産をほしいと思う人がこの時期に上手く現れるかどうかもまた、わかりません。そのため、上記情報は、あくまで売却時期を考える一つの目安として、参考にする程度で捉えるのが良いでしょう。

2-2.不動産の所有期間5年以下で売ると、税金が高くなることも

不動産を売却したときにかかる所得税と住民税は、不動産の所有期間が「5年以下」なのか、「5年を超えるのか」によって、税率が異なります。

※正確には、不動産を売却した年の11日現在で、その不動産の所有期間が5年を超える場合<長期譲渡所得>、5年以下の場合<短期譲渡所得>となります。

[税率]

所得税 住民税
長期譲渡所得(5年を超える場合) 15.315% 5%
短期譲渡所得(5年以下) 30.63% 9%

※上記の所得税には、2.1%の復興特別所得税(2037年まで)も加算しています。
参考:国税庁HP「譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」

上記表を見ていただけると明らかですが、5年を境に税率は大きく異なります。そのため、所有期間がもうすぐ5年という時期に売却を考える場合は、5年を待って売却する方がお得という可能性もあります。ちなみに、税金がかかるのは、不動産を売却した年の翌年です。

※不動産を売却して所得税・住民税がかかるのは、“利益が出た場合のみ”です。損失が出た場合は、税金はかかりません。

ただし、マイホームを売却して損失が出た場合は、確定申告をすることで、損益通算や繰越控除などの特例が受けられることもあります。この特例には、「マイホームを売却して、新しくマイホームを買い換えた場合の特例」と「マイホームを売却して、新しくマイホームを買い換えない場合の特例」があり、どちらも、【マイホームの所有期間が売却した年の11日現在で5年を超える】というのが、条件の一つとなっています。

不動産を売却して利益が出た場合も、損失が出た場合も、確定申告は、不動産を売却した年の翌年216日~315日の間に提出する決まりです。

実際に税金がいくらかかるのか、「具体的に計算してみたい」という方は、下記記事を参照ください。
[最新・2018年度版]不動産売却後の確定申告のやり方を解説!

[補足]マイホームを売却する場合、所有期間10年も一つの境に!

自身が住んでいたマイホームを売却する場合、売却した年の11日時点で、そのマイホームの所有期間が10年を超えると下記の軽減税率の特例が受けられます(利益が出た場合のみ)。そのため、この10年というのも、売却時期を考える一つの目安となるでしょう。

[軽減税率の特例]

課税譲渡所得金額

所得税

住民税

6,000万円までの部分

10.21%

4%

6,000万円を超える部分

15.315%

5%

※上記の所得税には、2.1%の復興特別所得税(2037年まで)も加算しています。
参考:国税庁HP「マイホームを売ったときの軽減税率の特例」

なお、軽減税率の特例は、マイホームを売却した場合に受けられる「3,000万円の特別控除」と重ねて受けることができます。具体的には、軽減税率の特例を受ける場合、下記計算式の「課税譲渡所得金額」に対して、上記の軽減税率で税額を計算することになります。

譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-3,0000万円(特別控除)= 課税譲渡所得金額

さらに、マイホームを売却し、(売却した年の前年から翌年までの3年の間に)新たにマイホームを購入した場合には、一定の要件に該当すると、譲渡益の課税を将来に繰り延べることができるという特例もあります。

2-3.住宅ローン控除を受けられるのは、戸建て築20年以内・マンション築25年以内

買い手の立場で考えると、住宅ローン控除が受けられるかどうかは気になるところでしょう。

中古住宅を取得した場合に住宅ローン控除が受けられるのは、

木造の住宅⇒築20年以内
マンション等(耐火建築物)⇒築25年以内

となっています。
※上記の築年数以外にも、控除を受けるための要件があります。

多くの買い手が住宅ローンを組んで不動産を購入する可能性が高いことを考えれば、上記の年数は、売却時期を考える一つの目安となるはずです。

ただし、上記年数を超えた中古住宅であっても、耐震基準をクリアすれば、住宅ローン控除が受けられます。

中古住宅の住宅ローン控除について詳しくは、下記の国税庁HPにてご確認ください。
【参考】国税庁HP「中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」

(参考)売却時期を考えるのに、2019年の消費税UPはさほど気にしなくてもいい

もしかすると、「消費税が10%になる201910月前までに不動産を売却した方が良いのでは?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、こと個人が不動産を売却する場合、消費税2%のアップはさほど気にする必要はないかもしれません。なぜならば、不動産売却時に消費税がかかるのは、不動産の仲介手数料ぐらいだからです。そして、消費税アップが仲介手数料に及ぼす影響はさほど大きくありません。

具体的な数字で考えてみましょう。1,000万円の不動産を売却したときにかかる仲介手数料は、消費税8%の場合は上限388,800円、消費税10%の場合は上限396,000円となります。上記はあくまで上限額であるため、実際の仲介手数料は不動産会社によって異なるわけですが、上限の価格で計算しても、その差額は7,200円程です。

もちろん、消費税アップによって仲介手数料が値上がりすることは確かですが、さほど大きな影響がないことを考えれば、消費税を重視するよりは、その他の要因を考えて売却時期を決めたほうが賢明と言えるでしょう。

3.希望時期に売却するために、売却に要する期間は押さえておくべし

売却期間希望する時期に不動産の売却を完了させるためには、逆算をして、売却に向けて動き出す必要があります。

不動産売却の流れで考えると、「不動産会社選び」に約12ヵ月、「不動産会社と契約を結び、買い手を見つけ、売買契約を締結するまで」に最低でも約3ヶ月かかります。とすると、不動産の希望売却時期の遅くとも約45ヶ月前には動き出さなければならない計算となります。

平たく言えば、不動産を売却するには、少なくとも約45ヶ月かかるということです。

ただし、5ヶ月というのはあくまで最短期間です。買い手が上手く見つからなかったり、買い手との交渉に時間がかかったりと、上記より売却までに時間がかかる可能性も十分にあるということも、あわせて頭に入れておきましょう。

不動産売却の流れについて詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
5分でわかる!不動産売却の流れ[全8ステップ]

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4.まとめ

「自身の不動産はいつ売却するのが良いのか」を見極める際には、なにか一つのポイントで判断してしまうのではく、不動産の状況や自身の要望も踏まえて、複合的に考えるのがオススメです。

ぜひ、ご紹介した情報を参考に、いつ売却すると「お得なのか」「買い手が見つかりやすいのか」「税制の優遇が受けられるのか」など、一つひとつ考えてみてください。

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