固定資産税評価額って何?評価額の調べ方~各税額の計算まで解説!

固定資産税

「固定資産税評価額」とは、固定資産にかかる様々な税金の基準となる価格のことです。固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税などの税額は、この固定資産税評価額をもとに算出されています。

固定資産税評価額について調べている方のなかには、「そもそも、この固定資産税評価額はどうやって決まるのか」が気になっている方もいるでしょう。なかには、「自身の固定資産税評価額はいくらなのか」「もしかすると、自身の固定資産税評価額が間違っている可能性もあるのでは」といった疑問を持たれている方もいるかもしれません。

そこでこの記事では、こうした固定資産税評価額の疑問にお応えするべく、情報をまとめてご紹介いたします。一般の方に向けてプロがわかりやすくかみ砕いて解説してまいりますので、ぜひ参考にしてください。

1. 固定資産税評価額とは?

固定資産税先述の通り、「固定資産税評価額」とは、固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税などの基準となる価格のことです。つまり、固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税などの税額はすべて、固定資産税評価額によって決まるということです。固定資産税評価額が高ければ、おのずと上記の税金も高くなります。

固定資産税評価額を算定しているのは、市町村(東京23区は東京都)です。なお、固定資産税評価額は基本的に3年に1度、評価替えが行なわれ、評価額が見直されます。

★固定資産税評価額をもとにした、固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税の算出方法について詳しくは、下記3章にて解説いたします。

2. 方法は3つ!「固定資産税評価額」の調べ方

固定資産税「自身の固定資産税評価額はいくらなのか」が気になっている方も少なくないでしょう。この章では固定資産税評価額を調べる3つの方法をご紹介いたします。

2-1. 方法①|固定資産税の課税明細書をチェック

固定資産税評価額は、固定資産税の納税通知書とともに送られてくる「課税明細書」にて確認できます。具体的には、課税明細書の「評価額」「価格」欄などに記載されています。

固定資産税評価額

出典:大津市

なお、固定資産税は1月1日の固定資産(土地・家屋・償却資産)所有者に課税されるため、課税明細書は1月1日の固定資産の所有者宛に送付されます送付のタイミングは市町村(東京23区は都)によって異なりますが、おおよそ4~6月頃です。

ちなみに、固定資産税の納期限は各自治体によって定められており、一般的に、年4回に分けて納付します(※一括での納付も可)。

2-2. 方法②|固定資産課税台帳を閲覧する

「固定資産課税台帳」と呼ばれる帳簿でも、固定資産税評価額を確認できます。固定資産課税台帳は、固定資産のある市町村(東京23区は都)にて閲覧できます。

閲覧ができるのは、固定資産の所有者、もしくは所有者の代理人などです。閲覧には数百円の手数料がかかります。

スムーズに閲覧ができるよう、本人確認資料や印鑑などの準備物や具体的な閲覧場所などを、事前に各市町村(東京23区は都)のHP等で確認してから向かうのがオススメです。

2-3. 方法③|固定資産評価証明書を取得する

固定資産のある市町村(東京23区は都)にて発行できる「固定資産評価証明書」にて、固定資産税評価額を確認する方法もあります。

固定資産評価証明書は、各自治体の窓口で取得するか、もしくは、郵送請求して取得することもできます。数百円の発行手数料がかかります。

取得できるのは、固定資産の所有者、もしくは所有者の代理人などです。窓口・郵送どちらの場合も、本人確認資料などの必要書類等があります。詳しくは、各自治体のHPにてご確認ください。

2-4. [補足]所有予定の不動産の固定資産税評価額を調べる方法

「現時点では、所有していない不動産(今後、所有予定)の固定資産税評価額が知りたい」という方もいるかもしれません。

所有予定の不動産の固定資産税評価額を調べる方法は、「中古の住まいor土地の固定資産税評価額を調べる場合」と「新築の固定資産税評価額を調べる場合」とで異なります。

  • ●所有予定の「中古の住まい」「土地」の固定資産税評価額を調べる方法
    現在の所有者は、当然、固定資産税を支払っているため、現在の所有者に課税明細書(2-1)を確認してもらえば、固定資産税評価額がわかります。
    もしくは、不動産会社を通じて、中古の住まいor土地を購入する場合は、売主と媒介契約を結んでいる不動産会社に確認してみてください。

●所有予定の「新築」の固定資産税評価額を調べる方法
固定資産税評価額は、市町村(東京23区は都)が図面や工事請負契約書などの書類を確認するとともに、家屋調査をして算出する流れとなっています。「家屋調査」では、実際に新築を調査するため、建物ができあがってからでなければ実施できません。そのため、固定資産税評価額が算出されるのは、完成後、つまり、それまでは正確な固定資産税評価額は知りようがないということです。
「建築前に、建物の固定資産税評価額が知りたい」という方は、住宅展示場やオープンハウス、実際に建てるハウスメーカーなどの担当者に目安を問い合わせてみてください。さらに、建築費をもとに算出する方法を用いるのも一つの手です。建築費(時価)のおおよそ50~70%が固定資産税評価額に相当します。ただし、この方法で算出できる固定資産税評価額は、あくまで概算です。実際の数字とは大きくことなることもある、ということは頭に入れておく必要があります。

3. 固定資産税評価額をもとに各税額を算出する方法

固定資産税この章では、固定資産税評価額から、固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税を算出する具体的な方法について解説いたします。

3-1. 固定資産税

毎年1月1日時点での土地や建物などの固定資産の所有者に課せられる税金で、固定資産のある市町村(東京23区は都)に納めます。

[固定資産税の算出方法]
固定資産税は下記の計算式で算出できます。

課税標準額(固定資産税評価額)[※1]×税率1.4%[※2]=固定資産税

[※1]課税標準額(固定資産税評価額)
基本的には、「固定資産税評価額=課税標準額」です。ただし、【住宅用地の特例】が適用される場合は、土地の課税標準額が固定資産税評価額の1/6、1/3になることもあります。具体的には下記を参照ください。

【住宅用地の特例】
住宅用地は、「小規模住宅用地」と「一般住宅用地」に区分され、その区分によって税負担が異なります。
・小規模住宅用地(住宅1戸あたり200㎡までの部分)固定資産税評価額×1/6=課税標準額
・一般住宅用地(小規模住宅用地を除く、残りの部分)固定資産税評価額×1/3=課税標準額
※住宅用地とされるのは、家屋の延べ床面積の10倍まで

[※2]税率1.4%
自治体によっては税率が上記と異なる場合もあります。

【家屋の減額措置】
新築の場合もしくは、改修工事(バリアフリー改修工事・省エネ改修工事・耐震改修工事など)を行なった場合などは、減額措置を受けられる可能性があります。

【固定資産税が課税されない場合】
同一人が所有する土地・家屋などの課税標準額の合計が下記の金額に満たない場合、固定資産税は課税されません。
・土地:30万円未満
・家屋:20万円未満

★固定資産税の節税方法について、こちらの記事でご紹介しております。ぜひ、参考にしてください。
最大限節税しよう!固定資産税を節税する3つの方法を徹底解説

3-2. 都市計画税

毎年1月1日時点での土地や建物などの固定資産の所有者に、固定資産税とあわせて課せられる税金。固定資産税と同じく、固定資産のある市町村(東京23区は都)に納めます。都市計画税は、課税されない地域もあります。

[都市計画税の算出方法]
都市計画税は下記の計算式で算出できます。

課税標準額(固定資産税評価額)[※1] ×税率0.3%(上限)[※2]= 都市計画税

[※1]課税標準額(固定資産税評価額)
基本的には、「固定資産税評価額=課税標準額」です。ただし、【住宅用地の特例】が適用される場合は、課税標準額が固定資産税評価額の1/3、2/3になることもあります。具体的には下記を参照ください。

【住宅用地の特例】
住宅用地は、「小規模住宅用地」と「一般住宅用地」に区分され、その区分によって税負担が異なります。
・小規模住宅用地(住宅1戸あたり200㎡までの部分)固定資産税評価額×1/3=課税標準額
・一般住宅用地(小規模住宅用地を除く、残りの部分)固定資産税評価額×2/3=課税標準額
※住宅用地とされるのは、家屋の延べ床面積の10倍まで

[※2]税率0.3%(上限)
税率は自治体によって異なります。各市町村(東京23区は都)HPにてご確認ください。

【都市計画税が課税されない場合】
固定資産税が課税されない場合(上記3-1の【固定資産税が課税されない場合】を参照)、都市計画税も課税されません。

3-3. 不動産取得税

土地や建物などの不動産を取得(新築・増改築・購入・贈与など)したときに1回のみかかる都道府県税。不動産取得税は、有償・無償にかかわらず(お金のやり取りがない場合も)、課せられます。ただし、相続により不動産を取得した場合は、不動産取得税はかかりません。

[不動産取得税の算出方法]
不動産取得税は下記の計算式で算出できます。

  • ●土地
    {(1)課税標準額(固定資産税評価額)-(2)控除額(土地)}×(4)税率=不動産取得税
  • ●家屋
    {(1)課税標準額(固定資産税評価額)-(3)控除額(家屋)}×(4)税率=不動産取得税

それぞれ詳しく見ていきます。

(1)課税標準額(固定資産税評価額)
基本的には、「固定資産税評価額=課税標準額」です。ただし、2021年3月31日までに宅地等(宅地および宅地評価された土地)を取得した場合は、「固定資産税標準額×1/2=課税標準額」となります。

(2)控除額(土地)
住宅用土地を取得した(新築住宅用土地の取得もしくは自己が居住する中古住宅用土地の取得)場合に、要件を満たすと、土地の軽減措置を受けられる可能性があります。

※軽減措置/いずれか多い方の額を税額から減額
・45,000円
・土地1㎡当たりの価格(1)× 住宅の床面積の2倍(200㎡を限度)× 3%
*1:2021年3月31日までに土地を取得した場合は2分の1の軽減をした後の価格

(3)控除額(家屋)
一定の要件に該当する新築住宅、中古住宅を取得した場合には、課税評価額から一定額が控除されます。
【新築住宅の軽減措置】
課税評価額から1,200万円(価格が1,200万円未満であるときはその額) が控除されます。
※長期優良住宅の認定がされた場合、控除額は1,300万円。2020年3月31日まで。
【中古住宅の軽減措置】
取得した中古住宅の新築された日に応じた額が控除されます。
※軽減措置など控除の詳細や適用条件については、各自治体にお問い合わせください。

(4)税率
原則は4%ですが、2021年3月31日まで税率の引き下げが行われています。

取得日

土地

家屋(住宅)

2008年4月1日~2021年3月31日

3%

3%

【不動産取得税が非課税または免税になる場合】
・相続により不動産を取得したとき
・取得した土地の価格が10万円未満であるとき
・家屋を新築(増築・改築)した価格が23万円未満であるとき ほか

注:不動産取得税で使用する評価額は、固定資産税の評価額と異なるケースも。
都道府県の固定資産評価基準で計算されるため、市町村(東京23区は都)が算出する固定資産税評価額とは一致せず、高くなることもあります。

3-4. 登録免許税

売買・相続などによる所有権の移転の登記、所有権の保存の登記,抵当権の設定の登記などをするときに課せられる国税。

[登録免許税の算出方法]
登録免許税は下記の計算式で算出できます。
課税標準額(固定資産税評価額)[※1]×税率[※2]=登録免許税

[※1]課税標準額(固定資産税評価額)
基本的には、「固定資産税評価額=課税標準額」です。

[※2]税率

登記の種類・原因

土地

建物

住宅用家屋の特例★

所有権の移転登記

売買

1.5%(*1)

2.0%

0.3%(*2)

贈与

2.0%

相続

0.4%

所有権の保存登記

0.4%

0.15%(*2)

抵当権の設定登記

0.4%

0.1%(*2)

*1:2013年4月1日~2019年3月31日までの間に受ける登記について適用される。
*2:2020年年3月31日までの間に住宅用家屋の新築または取得をし、その新築または取得後1年以内に行なわれる登記について適用される。
*出典:国税庁パンフレット「暮らしの税情報」(平成30年度版)(P30)

★上記表の住宅用家屋の特例を受けるためには、様々な要件を満たす必要があります。詳しくは、国税庁HPにてご確認ください。

[コラム]固定資産税評価額をもとに「土地」の売却相場を算出する方法 

土地の相場価格を算出する方法は、下記の通りです。
固定資産税評価額÷0.7=土地の相場価格目安

なぜ固定資産税評価額を0.7で割るかというと、土地の相場価格を決める一つの指標である「公示価格」のおおよそ7割が固定資産税評価額と言われているためです(公示価格×0.7=固定資産税評価額)。

ただし、固定資産税評価額をもとにした土地の相場価格は、あくまで情報の一つとして参考程度に活用するのがよいでしょう。

土地や建物(不動産)の相場価格を調べる方法については、こちらの記事を参考にしてください。
不動産相場や不動産市況を自分で簡単に調べる方法を解説!

実際に売却に向けて動き出すならば、まずは、一括査定サイトでの査定依頼からはじめるのがオススメです。不動産売却について詳しくは、こちらの記事を参照ください。
完全ガイド|不動産の売却に必要な知識を全解説!

4. 「固定資産税評価額が間違っている?」と思った場合の対処法

対処法この章では、市町村(東京23区は都)が算定した「固定資産税評価額」に疑問を持ったときの対処法について、具体的に解説してまいります。 

4-1. 同エリアの土地・家屋の「固定資産税評価額」をチェック

「もしかして、固定資産税評価額が間違っている?」と疑問をもった場合、同エリアの(他人の)土地・家屋の固定資産税評価額を確認して、自身の評価額と比較するという検証方法が有効です。似た土地・家屋と比較することで、自身の評価額が適正かどうかを検証することができます。
同エリアの(他人の)土地・家屋の固定資産税評価額は、固定資産課税台帳(2-2)にて確認します。

気をつけていただきたいのは、同エリアの土地・家屋の固定資産税評価額はいつでも確認できるわけではない、ということです。同エリアの土地・家屋の固定資産税評価額を固定資産課税台帳にて確認することを「固定資産課税台帳の縦覧」と呼び、縦覧期間は、「4月中」「4月1日~第1期の納期まで」など、各自治体によって異なる期間が設定されています。
※縦覧期間等について詳しくは、各市町村(東京23区は都)HPにてご確認ください。

4-2. 固定資産税額に納得できない場合は、審査の申出ができる

固定資産税評価額を検証した結果、「やはり、間違っているのでは…?」と思った場合、まずは市町村(東京23区は都)の担当窓口に確認してみるのが良いでしょう。

それでも固定資産税評価額に納得できない場合には、市町村(東京23区は都)の審査委員会に審査の申出をすることもできます。審査の申出をすることができる期間は、固定資産税の納税通知書を受け取った日から一定の期間内(自治体によって異なる)です。
※固定資産税評価額の審査申出について、また審査の申出ができる期間について詳しくは、各自治体のHPにてご確認ください。

まとめ

固定資産税評価額について解説してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。

固定資産税評価額とは、固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税などの基準となる価格のことです(1章)。そして、気になる自身の固定資産の固定資産税評価額は、3つの方法で調べることができます(2章)。

また、固定資産税/都市計画税/不動産取得税/登録免許税の算出方法についても解説しておりますので(3章)、ぜひ参考にしてみてください。

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