認知症になったら財産管理はどうする?必要な備えをプロが解説!

認知症 財産管理

「もしも認知症になってしまったら、自身の財産管理はどうすればいいのだろう…?」

といった不安を感じられている方は少なくないでしょう。なかには、「認知症になった場合に財産管理のことで自身や家族が困らないように、今のうちにできることはしておきたい」と情報を探っている方もいらっしゃるかもしれません。

はじめに申し上げておきたいのは、認知症を発症した後にも自身や家族が思い通りの財産管理をするためには、認知症になる前の備えが重要だということです。

仮に、何の備えもしないまま認知症を発症してしまうと、場合によっては、家族ではない第三者に財産管理を任せるしかない・自身や家族が思っていたような財産管理はできないといった状況となってしまう可能性もあるのです。このあたりの内容について詳しくは、本章で紐解いてまいります。

この記事では、今のうちに(認知症になる前に)しておきたい財産管理の備えを徹底解説いたします。

ぜひ、参考にしてください。

目次

1. 認知症になる前に対策を!財産管理法を徹底比較!

財産先述の通り、認知症を発症した後に自身や家族が思い通りの財産管理をするためには、認知症になる前の備えが重要です。

認知症になった場合に自身の身を助けてくれる財産管理法は、家族信託・任意後見制度・法定後見制度の3つあります。

ただし、認知症になる前の備えとなるのは「家族信託」と「任意後見制度」の2つです。何の備えもせずに認知症を発症してしまった場合は「法定後見制度」を利用することになります。

まずは下記の表をチェックいただき、気になる財産管理法について詳しくは1-1~1-3にてご確認ください。

[財産管理法を徹底比較]

 

家族信託

任意後見制度

法定後見制度

権限

信託財産の管理・運用・処分

財産管理・法律行為・身上の保護(監護) ※1

財産管理・法律行為・身上の保護 (監護)※1

認知症発症後の契約

不可 ※2

不可 ※2

財産管理を任せる人

自分で選ぶ

(受託者)

自分で選ぶ

(後見人)

家庭裁判所が選任(後見人)

家庭裁判所の関与

※1 「身上の保護」とは、本人の代わりに、生活や医療、介護・福祉サービスなどについて判断し、法的な手続きをすること。
※2 意思能力があるなど軽度の認知症の場合は、家族信託や任意後見制度が利用できる場合もある。

任意後見制度と法定後見制度は、まとめて「成年後見制度」と呼ばれています。
詳しくは、法務省の資料「成年後見制度~成年後見登記制度~」(PDF)をご参照ください。

それぞれの用語や詳しい内容については、記事中で順番に説明してまいります。

1-1. 家族信託|認知症発症前の備えとして有効

家族信託とは民事信託の一つで、信頼できる家族(親族)に自身の財産管理を任せることができる仕組みです。どの財産を誰にどんな目的でどのようにしたいのかなどを自由に指定することができ、遺言の機能も持ち合わせた新たな財産管理の手法として近年利用が増えてきています。認知症になる前に家族信託をしておけば、信託財産については、認知症発症後も(自身の代わりに)家族に管理・運用・処分してもらえます。

家族信託ならば、任意後見制度や法定後見制度と異なり、本人の財産(信託財産に設定されたもののみ)を活用して積極的に資産運用することも可能です。また、本人以外の家族のために財産を使うこともできます。

【家族信託のメリット&デメリット】

【メリット】
・認知症発症によって全財産が凍結されてしまうのを防ぐことができる
・家族ではない第三者が財産管理に介入しない
・認知症発症後も本人以外の家族のために財産を使用したり、積極的に資産運用したりと、自身や家族の意思に基づいた財産管理ができる
・後見人へ支払う報酬などのランニングコストは、ほとんどかからない
・あらかじめ二世代・三世代先の財産承継者を決めることもできる

【デメリット】
・相当の初期費用がかかる(所有する財産が多いほど、費用がかかる)
・家族信託は新しい制度のため、家族信託に精通した実績のある専門家がまだ少ない
・信頼できる家族(親族)がいない場合は利用できない
・身上保護(監護)権がない(通常の手続き等であれば家族は対応可能。その範囲を超えた場合)

※家族信託については、下記の記事にて詳しく解説しております。
家族信託とは|仕組みやメリット・デメリット、活用ポイントまで解説

1-2. 任意後見制度(法的な制度)|認知症発症前の備えとして有効

任意後見制度は、認知症などを発症する前に(判断能力が低下した時に備えて)、信頼できる人に後見人をお願いしておき、認知症発症後に自身の意思に基づいた保護・支援をしてもらうというもの。後見人は自身で自由に選任することが可能です。家族はもちろん、信頼できる弁護士や司法書士、社会福祉士などにお願いすることもできます。

後見人の仕事をチェックするために、後見人には家庭裁判所が選任する任意後見監督人がつきます。

後見人にお願いする内容は、自由に決めることができます(託せるのは代理権のみ)。具体的には、財産や住居、保険、介護、医療などについて、どんな支援をしてもらいたいかを決めて契約を結びます。

ただし、任意後見制度では、原則として財産の贈与や貸付などは認められておらず、任意後見の開始後は本人以外のために財産を使用することができなくなります。また、本人の財産を損なう恐れがあるため積極的な資産運用も不可となります。

【任意後見制度のメリット&デメリット】

【メリット】
・後見人を自身で選ぶことができる
・後見人にお願いする内容を自身で自由に決めることができる(託せるのは代理権のみ)
・(本人が)利益を損なうことのないよう、任意後見監督人を通して家庭裁判所が後見人を監督しているため安心。

【デメリット】
・後見人(第三者に後見人を依頼した場合)や任意後見監督人など、家族ではない第三者が財産管理に介入することになる
・後見人(家族が後見人となる場合は無報酬となるケースも)、任意後見監督人への報酬が発生する
・(任意後見の開始後は)積極的な資産運用はできなくなる
・同意見・取り消し権がないため不適切な契約等の取り消しができない

1-3. 法定後見制度(法的な制度)|備えをせずに認知症を発症した場合に有効

法定後見制度は、すでに認知症などを発症している人(判断能力が不十分な人)を保護・支援するための制度です。現在すでに認知症を発症しているという場合は、この法定後見制度を選ぶことになります。

後見人は家庭裁判所によって選任されます。家族が後見人に選ばれることもありますが、傾向としては、法律・福祉の専門家などの専門職後見人が選ばれるケースが多くなっているようです。

任意後見制度と同じく、法定後見制度でも、原則として財産の贈与や貸付などは認められておらず、法定後見の開始後は本人以外のために財産を使用することができなくなります。また、本人の財産を損なう恐れがあるため積極的な資産運用も不可となります。

ちなみに、法定後見制度は判断能力の程度に応じて、
・後見(判断能力が欠けているのが通常)
・保佐(判断能力が著しく不十分)
・補助(判断能力が不十分)
いずれかの制度を利用することになります。
※後見・保佐・補助によって、後見人に与えられる法的権限が異なります。詳しくは法務省のHPにてご確認ください。

【法定後見制度のメリット&デメリット】

●メリット
・認知症発症後に利用できる
・(本人が)利益を損なうことのないよう家庭裁判所が後見人を監督しているため安心
・(本人が不利益な契約をしてしまった場合)後見人がその契約を取り消すことができる(家族信託・任意後見制度にはない権利)

●デメリット
・後見人を自身で選ぶことができない(家族ではない第三者が後見人となる可能性が高い)
・自身の意思に基づいた保護・支援を受けるのは難しい
・後見人(家族が後見人となる場合は無報酬となるケースも)への報酬が発生する
・(法定後見の開始後は)積極的な資産運用はできなくなる

2. プロが教える!どの「財産管理法」を利用するのがオススメ?

管理1章にて、家族信託・任意後見制度・法定後見制度と3つの財産管理法をご紹介いたしましたが、なかには、「どの財産管理法を利用するのが良いかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。そこでこの章では、どの財産管理法を利用するのが良いかをプロが解説してまいります。

2-1. 認知症になる前|オススメは「家族信託」+「任意後見制度」の併用

財産管理のやり方として、家族信託と任意後見制度を併用するという方法があります。

家族信託を利用して収益不動産など一部の財産を家族に管理(場合によっては運用・処分)してもらい、残りの財産については認知症になる前までは自身で管理し、認知症発症後は、任意後見制度を発効して、後見人に管理してもらうという方法があります。

例えば、アパートや賃貸マンションなど賃貸収益物件が財産にある場合、それらとその運用資金を信託財産に設定して家族信託にしておけば、成年後見制度(任意後見制度と法定後見制度)では行うことのできない資産運用が可能になります。
あらかじめ収益不動産を信託財産として設定しておき任意後見制度と併用することで、後々の相続もスムーズに進められるようになります。

また、介護費用の捻出のために自宅を売却して費用に充てたい場合は、任意後見制度を利用しつつ自宅を信託財産として家族信託を結んでおくと安心です。
このように、家族信託と任意後見制度を併用することで、
・信託財産として設定した不動産などの資産運用や処分が希望通りにできる
認知症を発症後、家族信託にはない身上の保護(1章参照)をカバーすることができる

といったメリットがあります。

2-2. 認知症になる前|自由な財産管理を重視する場合は「家族信託」を選ぶべし

身上の保護(1章参照)の必要性がなく、自由に財産管理ができることを重視する場合は、家族信託を選ぶのが良いでしょう。

家族信託ならば、家庭裁判所の関与もなく、自身や家族の意思に基づいて、自由に財産管理をすることができます。

2-3. 認知症になる前|信頼できる家族がいない場合の選択は「任意後見制度」

家族信託をするためには、信頼できる家族(親族)の存在が絶対条件となります。そのため、信頼できる家族がいない・家族に頼りたくないという場合には、家族信託は選択できず、任意後見制度を利用して財産管理をすることになります。

身近に頼れる家族がいないという場合は、認知症になる前からサポートが受けられる「任意代理契約(3-2)」や「見守り契約(3-3)」の併用も検討してみてください。

2-4. 認知症発症後|「法定後見制度」しか選べない

なんの備えもしないまま認知症を発症してしまった場合、「法定後見制度」を利用して財産管理をする以外に選択肢はありません。

ただし、意思能力があるなど軽度の認知症の場合は、家族信託や任意後見制度が利用できることもあります。

3. 押さえておきたい!任意&法定後見制度とあわせて活用する契約・制度

契約この章では、1章2章でご紹介した任意後見制度・法定後見制度とあわせて活用することの多い契約や制度についてご紹介いたします。法定後見制度については、認知症になる前の備えに関する情報ではありませんが、参考情報としてご紹介いたします。

3-1. 任意後見制度にプラス|認知症になる前からサポートを受けたい場合「任意代理契約」を結ぶべし

認知症になる前(判断能力は十分にある)からサポートを受けたい場合、「任意代理契約(財産管理委任契約)」を結ぶという手があります。任意後見制度を開始するまでのつなぎとして利用することができます。

任意代理契約を結ぶと、日常的に起こりうる預金の引き出しや入退時・退院時の手続き、介護サービス利用時の手続きなど、特定の法律行為を支援してもらえます。お願いする内容は自由に決めることができます(託せるのは代理権のみ)。

任意代理契約を結んでいれば、物理的に銀行へ行けないなどの場合も、代わりに対応してもらうことが可能です。そのため、この任意代理契約は、たとえば病気で自由がきかなくなった・寝たきりになった時の対策としても有効です。

ただし、任意代理契約には家庭裁判所の選任する後見人・監督人などはつきません。そのため、「認知症発症をしても、任意後見制度の開始をしてもらえず…」といった最悪の事態とならないよう、任意代理契約は、信頼できる人(代理人)と結ぶことが重要です。

家族信託と使い分け(併用)も検討するとよいでしょう。

3-2. 任意後見制度にプラス|「見守り契約」を結んでおけば適切なタイミングで任意後見を開始できる

「任意代理契約ほどのサポートは必要ない」かつ「家族以外の第三者に後見人を依頼する」という場合は、任意後見制度といっしょに「見守り契約」を結んでおくと安心です。

見守り契約とは、任意後見を開始するまでの(判断能力は十分にある)間に、支援してくれる人(後の後見人)と定期的に連絡をとり、健康状態や生活状況などを見守ってもらう契約。連絡の頻度や方法(家に訪問してもらうなど)は、自由に決めることができます。

見守り契約を結んでおけば、定期的な連絡によって認知症の発症に気づいてもらうことができるため、適切なタイミングで任意後見を開始してもらえます。

さらに、認知症になる前に、支援してくれる人(後の後見人)と関係性を築くことができるのも、見守り契約を結ぶメリットの一つでしょう。

また、見守り契約を結んでおくと、支援してくれる人(後の後見人)の近況も把握できます。仮に見守り契約を結んでおらず、任意後見契約を結んでから任意後見を開始するまでに相当の時間があいた場合は、そもそも後見人になれない状態となっていたり、行方がわからなくなっていたりすることもあるかもしれません。

3-3. 法定後見制度(後見)にプラス|家族が後見人となる場合「後見制度支援信託」が条件となることも

後見制度支援信託とは、日常的な支払いなどで必要なお金を残し、それ以外の使用しないお金を信託銀行などに信託する仕組みです。ちなみに、信託できる財産は金銭のみです。
この制度は、「法定後見制度の後見」においてのみ利用できます(※法定後見制度の保佐・補助、および任意後見制度では利用できません)。

信託したお金の払い戻しや信託契約の解約には、家庭裁判所の指示書が必要となります。そのため、後見制度支援信託を利用すると、後見人であっても信託したお金については自由に使用することができず、(本人の)財産を確実に守ることができます。

この後見制度支援信託は、家族が後見人となる条件とされることも多いようです。

[情報出典]家庭裁判所リーフレット

4. 認知症になると本人も家族も財産を自由にできなくなる

凍結さまざまな財産管理の方法をご紹介してまいりましたが、そもそも大前提として、「なぜ認知症になる前に財産管理について備える必要があるのか」をご存知でしょうか。認知症を発症してしまうと、所有している財産を本人はもちろん、家族でも自由にできなくなるというのが、その理由です。

具体的には、

・預金の引き出し
・定期預金の解約
・振り込み
・不動産の売買
・資産運用 他多数

などは、一切合切できなくなります。

たとえば、夫が認知症を発症したとして、妻が「夫婦で築き上げてきた財産だから…」と主張しても、その財産が夫名義の財産であれば、妻は手出しできなくなるのです。

何の備えもしないまま認知症を発症してしまった場合、財産管理をするためには法定後見制度を利用する以外に選択肢はなくなります。法定後見制度には財産管理について制限が多々あり、自身や家族の意思に基づいた財産管理をするのは、難しいというのが現実です。

自身や家族の意思に基づいた財産管理をするためには、自身や家族の希望が言える・さまざまな選択肢の中から選べる「認知症になる前」の段階で、財産管理について備えておく必要があるというわけです(財産管理法の選び方については、2章を参照ください)。

5. 後悔しないために!認知症になる前に備えておきたい不動産のこと

不動産さまざまな財産の中でも特に不動産は、認知症の発症後に「どうすればいいの…?」といった事態に陥りがちです。そこでこの章では、認知症発症後に「不動産売却」「賃貸経営」「土地活用・不動産投資」をするために、事前にしておくべき備えをご紹介いたします。

5-1. 不動産売却|家族信託契約を結んでおけば好きなタイミングで売却可

認知症発症後、自身や家族の意思に基づいたタイミングで不動産を売却するためには、認知症になる前に家族信託契約を結んでおく必要があります。

不動産を信託財産として家族に託しておけば、家族の判断で売却ができます。家族信託の契約内容に、売却できる条件などを定めておくと、より自身の思うような不動産の売却を叶えることができるでしょう。

■任意後見制度・法定後見制度では、不動産の売却に様々な制限がある
任意後見制度・法定後見制度でも不動産を売却することはできますが、さまざまな制限があります。
※任意後見制度で不動産を売却するためには、契約本文もしくは代理権目録(委任契約)に、「不動産の処分」についての記載をする必要があります。

任意後見制度も法定後見制度も、本人の保護・支援を目的としているため、たとえば「認知症になった祖父の不動産を売却して、子どもの進学にかかる費用にあてる」といった理由で不動産を売却することはできません。「(本人の)老人介護施設への入居費や医療費などが必要」などの必要性(その他にも判断基準があります)がなければ、まず売却はできないでしょう。

売却方法は、売却する不動産が居住用or非居住用(土地や賃貸に出している物件や空き家)で異なります。

●居住用の不動産の場合
被後見人(本人)の居住用不動産を売却するには、家庭裁判所の許可をとる必要があります。また、後見監督人が選任されている場合は、監督人の許可も必要となります。

居住用かどうかの判断は難しいので家庭裁判所へ相談するのが賢明です。たとえば、入院していたり、介護施設に入居していたりといった理由で居住していなくても、また住む可能性があれば「居住用の不動産」に該当する場合もあります。

●非居住用(土地や賃貸に出している物件や空き家)の不動産の場合
非居住用の不動産の場合は、家庭裁判所の許可は不要です。後見人の判断で不動産を売却することができます。監督人が選任されている場合は、監督人の許可も必要です。

[補足]認知症になる前に不動産を売却して現金化しておくのも一つの手

先述の通り、認知症発症後も不動産を売却する方法はあります。とはいえ、認知症発症後に家族や後見人が売却するとなると、本人が売却するケースと比べて、手続きが複雑かつ、手間がかかることは間違いありません。そのため、「いずれ売却をしよう…」と考えている不動産がある場合には、早々に売却をしておくというのも一つの手でしょう。

ただし、現金化すると、不動産を相続した場合に受けられる可能性のある相続税の優遇措置は受けられなくなります。そのため、まとまった遺産があるという場合は、相続税のことも考えたうえで売却するかどうかを判断するのがオススメです。

せっかくの財産である不動産。「どうせ売却するならば、少しでもスムーズに高く早く売却したい」とお考えの方も少なくないでしょう。

少しでもスムーズに高く早く売却する簡単な方法は、ズバリ、一括査定サイトの活用です。
一括査定サイトならば、より良い条件で売却できる不動産会社を簡単に見つけることができます。

◎入力1分!日本最大級の一括査定サイト『不動産売却 HOME4U』
一括査定サイト『不動産売却 HOME4U』は、売却査定数累計累積累積35万件(2018年11月時点)と査定実績も豊富。また、サイトに登録しているのは、厳しい審査をクリアした信頼できる不動産会社だけなので、非常に安心です。
「どの一括査定サイトを使えばよいかわからない…」という方は、ぜひ、チェックしてみてください。

不動産の売却について詳しくは、こちらの記事も参考にしてください。
完全ガイド|不動産の売却に必要な知識を全解説!

5-2. 賃貸経営|長く賃貸経営を続けるなら家族信託を結んでおくべし

現在経営している賃貸住宅や賃貸物件などをこの先も手放すことなく収益性を維持しながら長く賃貸経営を続けたいと考えるのであれば、認知症になる前に家族信託を結んでおく必要があります。

任意後見制度・法定後見制度を利用しても、賃貸経営を継続することは可能です。ただし、任意後見制度も法定後見制度も、あくまで本人の財産を守るための制度であるため、たとえば、賃貸経営の将来を考えたときに大規模修繕工事がメリットの大きいことであっても、本人が生きている間のメリットがさほどないという場合は、家庭裁判所の許可が下りない可能性も十分にあります。

一方で、家族信託を利用して、賃貸アパートやマンションを信託財産として家族に託しておけば、家族が自由に賃貸経営をすることができます。もちろん、管理会社を変更したり大規模修繕工事をすることも可能です。

5-3. 土地活用・不動産投資|家族信託を結んでおけば土地活用も不動産投資も可能

「認知症の発症後も、引き続き家族に土地活用や不動産投資をしてもらいたい」という場合は、認知症を発症する前に家族信託契約を結んでおく必要があります。家族信託を結んでおけば、たとえば、財産管理を託された家族が、アパート経営をはじめるなどの土地活用も可能です。

任意後見制度・法定後見制度では、認知症発症後に、土地活用や不動産投資などの積極的な資産運用をすることはできません。

6. 財産管理の相談先まとめ

相談「家族信託や任意後見制度、法定後見制度について、どこに相談すればいいのかわからない」という方も少なくないでしょう。

「認知症に備えて、具体的にどうやって財産管理をすればいいのかわからない」という場合は、司法書士や弁護士に相談するのが良いでしょう。ただし、すべての弁護士や司法書士が家族信託や任意後見制度、法定後見制度に詳しいわけではないので注意が必要です。依頼をする前には、少なくとも実績の有無は確認しておくと安心です。

任意後見制度・法定後見制度については、市町村の地域包括支援センター、全国の社会福祉協議会などにもご相談いただけます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
認知症を発症した後にも自身や家族が思い通りの財産管理をするためには、認知症になる前の備えが重要です。

認知症になる前の備えとなるのは「家族信託」と「任意後見制度」の2つ。何の備えもしないまま認知症を発症してしまった場合は「法定後見制度」を利用することになります。家族信託・任意後見制度・法定後見制度のメリット・デメリットは1章にてご紹介しておりますので、ぜひ参考にしてください。

また2章では、どの「財産管理法」を利用するのがオススメか、3章では、任意後見制度・法定後見制度とあわせて活用する契約・制度について解説しておりますので、こちらもチェックしてみてください。

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