持ち家の人はいくら老後資金が必要?必要な資金を調べる方法を解説

老後資金

最近、老後に必要な資金について金融庁が試算した結果が大きな話題になったけれど、持ち家がある家庭はいくら老後の資金を用意しておく必要があるのだろう?

2019年夏、「老後30年間に約2,000万円の金融資産が必要になる」という金融庁の報告書がマスコミなどに取り上げられて、これから定年退職を迎えるシニア層に大きな衝撃が走りました。

しかし、実際のところ、持ち家の有無、退職金額や再雇用制度利用によっても、大きく違いが出ますし、老後に必要となる資金額は個別のケースによって異なります。

そこで、この記事では、

・持ち家がある場合の老後の生活に必要な資金を調べる3ステップ

をご紹介します。

老後にもらえるお金(年金)や支出の目安を知り、シミュレーションを行うことで、あなたが用意すべき老後資金の目安を知ることができます

また、老後資金を考えるときに同時に考えたいのが、老後に自宅をどう処分活用すればいいのかということ。

こちらについても4つのケース別にご紹介します。持ち家(自宅)の処分や活用の方法によっては、老後の資金を増やすこともできますから、ご自身の状況とよく照らし合わせて、自宅を最終的にどうするか決めることをお勧めします。

1. 持ち家がある場合の老後の生活に必要な資金を調べる3ステップ

資金まずはじめに、持ち家がある場合の老後に必要な資金をできるだけシンプルな3つのステップで調べることができるようにしました。

【ステップ1】年金支給額を知る
【ステップ2】支出額を試算する
【ステップ3】寿命は長めに考えてシミュレーションする

老後に必要となる資金は個人や各家庭の状況によって大きく変わるため、一概に「●●万円あれば安心」と言い切ることはできません。

さらに年金制度は今後も改定されていく可能性もあり、もらえる年金額も今この時点で確定することは難しいのが現状ですが、老後を迎える前に、ある程度の目安となる額を知っておくことは非常に重要です。

ここでは、「持ち家がある」という条件と、年金暮らしをする(老後に働かない)という設定で、シミュレーションをしていきますので、必要最低限の資金額がわかります。

必要であれば、メモや筆記用具、計算機等を用意して読み進めてください。

1-1. 【ステップ1】年金支給額を知る/1人あたり平均月額15万円程度

定年後も働くシニアが増えている現状ですが、ひとまず、年金だけで生活することが可能かどうか、自分自身の年金支給額を把握しておくことをお勧めします。

自分がもらえる年金額を正確に知りたい場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」で試算します。(利用するには、ユーザー登録が必要)

日本年金機構 年金見込額の試算

上記の試算を行うことでかなり正確な年金額がわかりますが、計算に必要な入力項目が多く、手間がかかります。

今はざっくりとした年金額を知っておけばいいという方のために、平均値をご紹介します。

厚生労働省発表の「厚生年金保険・国民年金事業年報(平成29年度)」によると、

男性の平均支給月額/165,668円
女性の平均支給月額/103,026円
全体の平均支給月額/147,051円

となっています。

男女間で約6万円の差額が生じている理由は、結婚により離職して専業主婦になった女性の割合が多い世代であることが原因です。

一方で国民年金の支給額は

国民年金(老齢基礎年金)の平均支給月額/55,615円(40年間満額支払いの場合、支給額64,941円)となっています。

国民年金は個人事業主や自営業者などが加入するもので、定年退職を想定していないため、低い金額になっています。

1-2. 【ステップ2】支出額を試算する/年金暮らし世帯の支出平均額は夫婦で月額26万円程度

次に支出の額を試算してみます。老後は毎年海外旅行に行きたいとか、移住を計画している、定年後も働けるだけ働きたい、など様々なケースが想定されますが、ここではまず、支出の平均値を掴んでおくことをお勧めします。

総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2018年(平成30年)平均結果の概要(17〜18ページ参照)」によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の1ヶ月の支出は、

消費支出:235,615円、
非消費支出(社会保険料や税金等):29,092円
合計:264,707円

となっています。

ちなみに、総務省統計局が提供している 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 2018年 データのエクセル版(ファイル名:第9表(高齢者のいる世帯)世帯主の就業状態別)によると、調査対象者の持ち家率は以下のようになっています。

・世帯主が65歳以上の世帯/無職世帯 持ち家率93.2%
・世帯主が70歳以上の世帯/無職世帯 持ち家率93.1%
・夫婦高齢者世帯/無職世帯 持ち家率92.9%

ここから、

持ち家ありの場合、老後の生活において1ヶ月間に支出する額は、夫婦でおおよそ26万円程度かかるということがわかります。

1-3. 【ステップ3】寿命は長めに考えてシミュレーションする

年金の収入額と毎月の支出額がわかったところで、老後資金はいくら必要なのか総額を出します。総額を出す際には、できるだけ寿命は長めに設定しておくことをお勧めします。

自分が何歳まで生きるのか、正確にはわからないものですから、できれば、80歳、90歳、100歳と寿命ごとにシミュレーションしておくと安心です。

いくつかの質問に従って数値などを入力するだけで、簡単に老後に必要なお金の計算ができるシミュレーションサイトを2つご紹介します。

①JAバンク 老後資金シミュレーション
以下の9項目を入力して試算します。項目によってはヒントとなる平均額などのワンポイントアドバイスがあります。

【収入5項目】
・公的年金
・再就職などによる収入
・配偶者の収入
・退職金など
・その他収入

【支出4項目】
・必要な生活費
・お子さんの結婚祝い、リフォーム、旅行などのライフイベント資金
・ローン残高
・ローン返済額

②ライフプラン診断
9つの質問に答えていくと、予想される将来のお金の状況を棒グラフと折れ線グラフで見ることができます。加えて、ファイナンシャル・プランナーから注意ポイントのアドバイスがもらえます。

2. 【4つのケース別】自宅(持ち家)の整理・処分・活用方法

4「住宅ローンが完済している」という条件付きになりますが、持ち家があるということは、お金の面でかなり安心して老後を迎えることができると言えます。しかし、持ち家は資産ですから、最終的にどうするかについては、しっかりと考えておく必要があります。

ここでは、老後の4つのケースごとにおすすめする自宅(持ち家)の整理・処分・活用の方法をご紹介します。

・終の住処にするなら……リフォーム/マンションに住み替え
・介護施設に入居予定なら……売却/賃貸活用
・子供の家族と同居するなら……建て替え/二世帯住宅/賃貸併用住宅
・自宅に住みながら老後資金を調達するなら……リバースモーゲージ

それぞれ、選ぶ方法によってかかる費用が違ってきます。老後の生活に影響が出ないように、しっかりと資金計画を立てて実行するようにしてください。

2-1. 終の住処にするなら……リフォーム/マンションに住み替え

自宅で臨終の時を迎えたいと考えている方は非常に多いです。おすすめは老後に備えてリフォームを実施してバリアフリー住宅への変換を行うこと。

また、子供が巣立ってしまった家は、夫婦二人暮らしには大きすぎて老後の管理が大変ということであれば、マンションに住み替えを考えてください。

【リフォーム】

今住んでいる家にいつまでも住み続けたいと考えているのであれば、老後も安心・安全に暮らせるように、バリアフリー住宅へのリフォームを行うことを考えましょう。

バリアフリーリフォームには、補助金制度や減税制度があります。お住まいの自治体ごとに条件等が異なりますのでよく調べてからご利用ください。

地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト(令和元年度版)

【マンションに住み替え】

加齢に伴って足腰が弱ってくると、戸建住宅の場合、管理や掃除などが負担になり、二階への登り降りも辛く感じるようになります。住み慣れた家を売却して、駅から近く日々の買い物にも便利なマンションへ住み替えることも選択肢としてはあり得ます。

老後に住み替えを考えているのであれば以下の記事も参考にしてください。

老後はマンションを選ぶ人が多い!?マンション・戸建てを徹底比較

2-2. 介護施設に入居予定なら……売却/賃貸活用

ある程度の年齢になったら、介護施設に入って余生を送りたいと考えている人も多いはずです。サービスの行き届いた老人ホームなどに入居するためには、ある程度の資金が必要となります。

自宅の処分方法としては、売却もしくは賃貸活用をお勧めします。

【自宅を売却する】

自宅を売却すれば、施設に入居するための費用にするだけでなく、老後の生活資金にもできますし、相続関係でもめごとが起こる可能性もグンと減るので安心できます。

不動産売却をする場合に必ず行うステップが不動産査定です。

スピーディーに査定額を知りたい場合には、ぜひ一括査定サイトを利用してください。

一括査定サイトは無料で利用でき、一度に複数の不動産会社に査定依頼ができるので、手間がかからず
査定額を出すことができます。

一括査定サイトを利用するなら、「HOME4U」がお勧め

HOME4Uは、下記の様な特徴があります。

☑️運営母体がしっかりしている 
⇒NTTデータグループのNTTデータ・スマートソーシングが運営!

☑️利用者のことを考えたサイト運営をしている 
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⇒売却査定数 累計30万件!累積35万件(2018年11月時点)

全国対応のため、ほとんどの物件で対応が可能です。
信頼性の高いHOME4Uをぜひご利用ください。

【賃貸活用】

物件の立地によっては賃貸活用を行うことで、自宅は確保したまま生活資金を家賃収入から賄うことができます。

賃貸活用に向く物件は、

・最寄駅から近い、交通の便が良い(徒歩10分以内が望ましい)
・物件の周辺エリアの利便性が高い(コンビニ・スーパー・公共機関等まで近い)
・建物の築年数が短い(老朽化した建物はリフォーム等が必要になり費用がかさむため)

等です。

家を貸したいという方は、「賃貸経営 HOME4U」を活用して、賃貸を得意とする不動産会社を探すことをおすすめします。HOME4Uなら、はじめて家を貸したい方でも安心して依頼できる賃貸の仲介・管理に強い会社を簡単に探すことができ、家賃はもちろんサービスの違いなどを比較することで、条件や希望に合った最適な不動産会社がみつかります。

2-3. 子供の家族と同居するなら……建て替え/二世帯住宅/賃貸併用住宅

子供たちと同居できれば、安心感が違います。時々子供に身の回りの世話をしてもらう代わりに、孫の世話を引き受けるなど、協力しあって生活することが可能になります。

昔は子供と一緒に住めた家も、子供が成長して家庭を持ち孫も増えた現在では、建物や設備も老朽化し、家の大きさもせまく窮屈に感じてしまうはずです。そこで、自宅の建て替えを行うことをおすすめします。

建て替えするにあたって、子供たちの家族と快適な距離感を保つことができる二世帯住宅にしたり、賃貸併用住宅にして家賃収入が得られるようにすることもできます。

【建て替え】

自宅が老朽化しているのであれば、建て替えを行なって全面的にバリアフリー住宅にしたり、後述の二世帯住宅や賃貸併用住宅への転換も考えることをおすすめします。

【二世帯住宅】

ひとつの家に親世帯と子世帯が住めるよう設計されているのが二世帯住宅です。間取りには様々なパターンがあり、建物全体を共有するタイプ、バス・キッチンなど一部共用部分があるタイプ、玄関のみ共用でそれ以外は完全分離タイプなどがあります。

◉二世帯住宅のメリット
・そばにいる安心感が得られる
・双方で家事を頼める(協力しあえる)
・孫の世話をしてもらえる
・親世代の生活を子世代がサポートできる
・病気のときに心強い
・生活費の節減ができる
・税金面で有利になる場合がある

◉二世帯住宅のデメリット
・大型の家を建てるので費用がかかる
・売却時に売れ残りやすい

【賃貸併用住宅】

賃貸併用住宅とは、「自身(オーナー)の住まい」と「賃貸物件」が併設した住宅のことです。賃貸併用住宅には、2階建て・3階建て・中高層タイプなどがあります。

たとえば、2階建ての場合は1階を賃貸・2階を自宅として使用したり、逆に1階を自宅・2階を賃貸としたりできます。中高層タイプの場合は、建物の一部を自宅として使います。基本的に建物の形状や間取りに決まりはありません。

◉賃貸併用住宅のメリット
・家賃収入が得られる
・住宅ローンを利用して賃貸併用住宅全体を建てることが可能
・節税効果が高い

◉賃貸併用住宅のデメリット
・建築費用がかかる
・ランニングコストがかかる
・空室の発生・家賃滞納のリスクがある

賃貸併用住宅についてくわしく知りたい場合は以下の記事をお読みください。

賃貸併用住宅|押さえておくべきメリット・デメリットを徹底解説!

2-4. 自宅に住みながら老後資金を調達するなら……リバースモーゲージ

自宅に住みながら、老後の資金を調達する方法があります。近年、「老後の住まいの有効活用」の観点から注目を浴びているリバースモーゲージです。

リバースモーゲージとは、持ち家(自宅)を担保にして、自宅に住み続けながら金融機関から融資を受けられる融資制度です。死亡後は自宅を売却し、その代金を融資の一括返済に充てます。リバースは「逆」という意味で、「モーゲージローン」は不動産を担保にした借り入れのことを指します。

◉リバースモーゲージの特徴
(1)金融機関からの借入れ担保は不動産であるが、返済は契約者死亡後となる
(2)毎月返済するのは金利のみ
(3)契約対象者は60歳~65歳以上の高齢者

◉リバースモーゲージのメリット/自宅を売却しないで融資が受けられる
持ち家があっても、年金収入が少なく手元の資金が乏しい場合などに、リバースモーゲージの活用をおすすめします。

◉リバースモーゲージのデメリット/利用条件が厳しい
利用条件は金融機関によって異なりますが、全体的に厳しいのが特徴です。特に、マンションは利用できないケースがほとんどで、リバースモーゲージ利用条件は「一戸建て住宅に限る」と言ってもいいでしょう。

【リバースモーゲージ利用の条件】
・戸建住宅である
・一定の固定収入がある(年金のみの場合でも申し込める場合あり)
・価値の高い家である(評価額は最低でも1,000万円以上)
・契約者の独り暮らし、もしくは夫婦二人暮らし(子供と同居は不可の場合がほとんど)

◉住宅ローンとリバースモーゲージとの違い
住宅ローンは最初に借り入れを行い毎月返済していくのに対し、リバースモーゲージは毎月借りて最後(死後)に家を売却して、一括返済する方法です。

定年退職後も住宅ローンの支払いが残っている場合は、住宅ローンからリバースモーゲージに借り換えを行うことで、日々の返済金額を減額させることが可能になります。

まとめ

いかがでしたか。

人生100年時代と言われる現代では、持ち家がある場合老後の資金はいくら必要になるかは、個人や各家庭の状況によって異なります。

最後に試算するための基本的な3つのステップを復習しておきましょう。

【ステップ1】年金支給額を知る
【ステップ2】支出額を試算する
【ステップ3】寿命は長めに考えてシミュレーションする
 
さらに、老後の自宅の整理・処分・活用方法は以下のようにケースごとに選んでください。

終の住処にするなら……リフォーム/マンションに住み替え
介護施設に入居予定なら……売却/賃貸活用
子供の家族と同居するなら……建て替え/二世帯住宅/賃貸併用住宅
自宅に住みながら老後資金を調達するなら……リバースモーゲージ

自宅の処分・活用方法によっては、老後資金を増やすことも可能です。しっかりと検討を行うことをおすすめします。

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